モロヘイヤに毒があるって本当!?花と茎はヤバイの?

記事公開日:2015年8月5日
最終更新日:2018年10月29日



ネバネバ系が大好き!

という方にとっては堪らない存在であろう、

モロヘイヤ

ネバネバが特徴のモロヘイヤ

夏になると、自慢の深い緑色を見せびらかすようにして、
野菜売り場に堂々と並んでいます。

その栄養価が非常に高いことから、健康面、または美容面でも一躍有名に!

今では収穫されたばかりの新鮮なモロヘイヤはもちろん、
健康食品や加工食品など、様々な用途で活用されています。

・・・・・・・

しかし、そんな良い事づくしのモロヘイヤが、
恐ろしい毒を持っているという情報をキャッチしました。

身体に入れるものですから、きちんと知っておく必要がありますよね!

さっそくチェックしてみましょう~!



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モロヘイヤってどういう野菜なの?

まずはモロヘイヤというお野菜についておさらいしておきましょう!

一つの株からいくつもの茎を伸ばし、青じそにそっくりな葉をつけます。

この葉を私たちは食べる訳です。

モロヘイヤは夏の暑さが大好きで、夏の入り口から秋頃まで
グングン新芽を出し続けます。

その葉が成長して、まだ熟しきらないうちの若葉が、
スーパーや八百屋さんで見かけるあのモロヘイヤなのです。

若い葉はまだ柔らかくて扱いやすく、味や風味に変なクセもありません。

あまり個性のない子なのかと思いきや、最大の個性は
加熱したり刻んだりした時に突然現れるのです!

それは独特の粘り気

ねばねばの要素

この粘りこそがモロヘイヤの醍醐味でもありますので、
包丁でトントンと叩くようにして細かく刻んで食べるのが1番。

細かく刻めば刻むほど、この粘りは強くなるんです!

こっぱみじんに小さくされてしまったモロヘイヤは、
納豆和え物にプラスすると格別ですよ♪

もちろんほうれん草や小松菜のように、
食べやすい大きさにカットしてお浸しというのも美味。

ただし、モロヘイヤにはアクがあるので、
生食はせず茹でた方が美味しくいただけます。

食べておいしい個性豊かなモロヘイヤですが、
栄養面でもこれがまた素晴らしいのです!

カロテンの量なんて、カロテンの王様である
あの「ニンジン」さえも超えてしまっていますΣ( ̄□ ̄;)

他にもビタミン各種、カルシウムなど、日常生活で不足しがちな栄養を
たくさん持っているので、「健康食品」として扱われる存在となりました。

昔々、エジプトの王様の大病を

モロヘイヤのスープ

があっという間に治してしまった!

という逸話があるくらい、その栄養価は評価されています。

そんな、病気を治すお薬ともなったモロヘイヤに今度は毒だなんて!
これは調べずにいられませんよね~|・ω・;)

それではいよいよ、気になる毒の問題について迫っていきましょう!



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モロヘイヤの毒性について

「モロヘイヤには猛毒がある」

そう言われ始めたのには、きっかけとなる事件がありました。

平成8年、長崎県でのことです。

    家畜として飼っていた牛5頭に、実がついたモロヘイヤの枝を食べさせたところ、
    食欲不振、起立不全、下痢などの症状があらわれ、そのうち3頭が死亡。

牛の心臓からは、強心作用のある

ストロファンジン

という毒が見つかったそうです。

そこで厚生省が分析を行ったところ、私たちが食用とする

収穫期を迎えた若葉と茎

からは検出されませんでした。

さらに詳しくいうと、葉や茎以外にも、根っこや花のつぼみからも見つかりませんでした。

一安心(*^-^*)

しかし、新芽が出て収穫期を迎えるまでの
一定期間の若葉や、収穫期を越えて、完熟した種子や茎からは見つかった
と報告しています。

思い描くモロヘイヤの姿に、種子なんてありませんよね。

収穫期前に摘み取った若葉でもありません。

そう、つまり私たちがお店で買って食べるモロヘイヤは安全ってこと。

種なんて見たこともないですからね(^^)b

茎の部分においても、お店に並ぶモロヘイヤはまだ若いものなので

完熟状態

ではなく、安全であるとの事でした。

それでは何が危険かというと、お店で買っていないモロヘイヤです。
農薬0で、安心安全な家庭栽培がブームとなっていますよね。

  • でも知識が曖昧なまま、収穫期を迎える前の若葉を収穫してしまったら・・・
  • もしも収穫した葉に種子が混ざっていたら・・・。
  • もしも子供たちが誤って口に入れてしまったら・・・
  • 交通事故もそうですが、思いがけないシチュエーションは、
    思いがけないタイミングでやって来るものです。

    まさか」と「大丈夫だろう」は一番の敵!

    モロヘイヤを育てている、これから栽培しようと思っているという方は、
    収穫期の見極めと、種子の取り扱いに十分な注意を払う必要があります。

    それでは、その危険な「種子」について少し解説しますね。

    次々と若葉をつけてきたモロヘイヤは、秋になって日が短くなると、
    それに反応して花を咲かせます。

    黄色くて小さい、可愛らしいお花。

    かわいらしい黄色い花を咲かせるモロヘイヤ

    情報がごちゃ混ぜになって

    「花にも毒があるらしい」

    ともささやかれていますが、食品安全委員会の報告によると花に毒はありません。

    この花の後に実を結びます。

    その中にあるタネと、そのタネを覆っているサヤに強い毒性があるのです。

    毒があるのはモロヘイヤの種とさや

    この実は熟すとその一部が裂けて、中にあるタネを自らの力でばら撒きます。
    そして翌年もモロヘイヤができるという仕組み。

    さやが避けて種をばらまいているモロヘイヤ

    これは自然に生きる植物の美しい命の引継ぎですが、
    私たちの知らぬ間にばら撒かれたタネですから注意が必要ですね!

    そんな危険な物が落ちていて、

    これは何だろう?」

    とお子さんが拾って帰ってきたら・・・と思うと、背筋が凍ると思います。

    市販されているモロヘイヤは毒でも何でもなく、
    むしろ私たちの健康を促進してくれる、

    お薬

    のような存在ですが、自分で育てたモロヘイヤは時として
    大変な事故を起こし兼ねません。

    でも、

    私たちが気をつけるべき事は何か

    を知ることで、その事故は防ぐことができます。
    大切な事なので、もう一度簡潔にまとめておきますね!

      安全

    • 市販されているモロヘイヤ
    • 収穫期を迎えたモロヘイヤ

    (根っこから花のつぼみまでどこにも毒は見つかっていません)

      危険

    • 成熟した種子(実が茶色く色づいた状態)
    • 成熟中の種子(実がまだ緑色の状態)
    • 新芽が出てから一定期間の若葉

    さあ!

    「安全」と「危険」の両方を頭に叩き込んだところで、
    今回のお話もそろそろ架橋!

    モロヘイヤと正しく付き合うには、一体どんな事に気をつけたらいいのでしょうか?



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    安全に食べるには

    モロヘイヤという野菜は生命力に満ちていて、
    気候を選ばずグングンと成長するのでとにかく育てやすいです。

    なので、実は家庭栽培向きなお野菜なのです(^^

    「市販されているモロヘイヤが安全なものである」

    というのは、知識を持ったプロの農家さんが正しく収穫したものだから。
    特別な薬を使ったり、プロにしかできない何かをしている訳ではありません。

    つまり一番大切なのは、「知る」ということ。

    手塩にかけて育てたモロヘイヤを、これからも安心して育て、
    美味しくいただく為に気をつけなければいけない事は何なのか。

    いくつかまとめてみました!

    まず、収穫期を迎えてから、実がならないうちに収穫したものは安全ですね!

    プロもガンガン摘み取ってます♪

    問題は花をつけ始めた頃から、その後の収穫。

    恐いのは間違って種子が混入することですから、
    葉を一枚一枚丁寧に手で摘み取るようにします。

    次に、収穫の時だけに気を取られるのではなく、
    まさかの事態の事も頭に入れておかなければいけません。

    例えば先ほどにも書いた通り、小さなお子さんのいるご家庭では特に注意が必要です。

    そしてそれはペットに関しても言えること。

    家畜が死亡したという事例で厚生省が行った分析では、
    牛と豚には症状があらわれたものの、鶏には症状が出なかったと報告されています。

    一般にペットとして飼われている犬や猫などに、
    症状が出るのかどうかはわかりません。

    しかし、飼い主として十分に注意を払う義務があります。

    動物は靴を履いて歩かないですよね。

    なので、菜園の中を無邪気に歩き回っていたペットの足に、
    実がはじけて散乱したモロヘイヤのタネがつき、
    それを舐めるという可能性も十分に考えられますよね。

    また実った種子だけではなく、これから植えようとする

    モロヘイヤの種

    についても、同じように注意が必要です。

    毒が含まれている可能性のあるモロヘイヤの種

    小さな子どもって何でも口に入れようとしますからね(= =;)
    子どもの手の届かない所に置いておきましょう。

    モロヘイヤの旬は夏から秋といわれていますが、
    花が咲き実がなった後もしばらくは収穫が可能なんです。

    けれど、花が咲き始めたら早めに収穫を打ち切るという農家さんもおられます。

    本当ならもっともっと収穫できるのに・・・

    農業をお仕事にされている訳ですから、
    もちろんその分収入も減ってしまうはずですよね。

    それでも私たち消費者に

    安心して食べられるモロヘイヤを出荷する

    という、プロの決断をなされているのです。

    「もったいない」という言葉は、日本ならではの

    「物を大切にする心の表れ」

    ですが、時にその思いを捨てなければいけないのだと、強く感じました。

    「正しい知識」と「正しい取り扱い」

    この2つを守って、栄養満点なモロヘイヤを美味しくいただきましょう!
    自分で育てたお野菜の味は格別ですからね♪



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    まとめ

    アラビア語で「王様の野菜」という意味のモロヘイヤ
    王様の大病を治したというそのスープ、私も飲んでみたいです。

    良薬は口に苦し・・・なんて言いますけど、美味しいお薬なんて最高ですよね!

    けれど「毒と薬は紙一重」とも言います。

    どんなに優れたものでも、使い方によっては毒にも薬にもなるという意味です。
    葉には薬の効果しかないけれど、正しく扱わなければ毒にもなってしまいます。

    大切なのは正しい知識を持ち、真実を知ること。

    先ほど

    「花の毒性に対する情報がごちゃ混ぜになっている」

    とお伝えしましたが、たくさんの情報が飛び交う現代で、
    あれが恐いこれが恐いと言っていたら真実を見失います。

    ご自分で家庭菜園をお持ちの方や、最近はベランダやバルコニーで、
    ハーブや野菜を栽培する

    「ベランダー」

    と呼ばれる方々も増えていますね!

    農薬に対する安心感や、何より少しずつ成長していく植物を愛しながら
    育てていくというのは、何にも代えられない喜びでもあります。

    正しい知識をしっかり身につけ、本当の意味で
    安心・安全な作物をたくさん実らせましょうね!

    そして最後に・・・

    今回は、プロの農家さんへの信頼がいっそうあつくなったテーマでもありました。

    心からの感謝と敬意を!!

    ではでは!
    最後までお付き合いありがとうございました(*゚ー゚*)ノシ


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